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こんにちは。ANGEL VIBESです。
突然ですが、フォントデザインの作業動画を公開しているので、お知らせします。

動画は、Adobe Illustratorでフォントの元となるベクター画像を作り、それをGlyphsでフォントデータ化するまでの記録となります。1セットのフォントが完成するまでの過程ということになります。今回は、レトロ目なイメージの手書き風の仮名フォントです。

今までの作業では、とりあえず、Adobe Illustratorでグリフ全体に手がつけられたというところでしょうか。
実際にどんな様子で作業をしているのか、覗いて見ませんか?
以下のように、今のところ、YouTubeで6本目までの動画をアップしています。

【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(1)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(1)〜


【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(2)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(2)〜


【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(3)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(3)〜


【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(4)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(4)〜


【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(5)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(5)〜


【フォントデザイン】レトロ感ある仮名フォントが完成するまで(6)〜Adobe Illustratorでベクター画像を作る(6)〜

まだ作業は続きますし動画も追加していきますが、フォントが完成したら、こちらのブログでもそれぞれのプロセスでの細かな解説をしていく予定です。

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
フォントデザインをするには、まず、その元となる一式の書体(タイプフェイス)の図案を作ります。一式の書体にするためには、各グリフの図案に共通するフォルムのパーツをデザインしなければなりません。フォントのデザインをするプロセスでは、無意識のうちにこの「共通パーツ」を作っていたりすると思いますが、この共通のフォルムとなっている図案の各部分を「エレメント」と言います。この「エレメント」がグリフの図案を成り立たせる要素になります。
フォントの書籍や作成ソフトでは、エレメントの名称を用いた説明やキャプションがあったりするので、ちょっとご紹介します。

「サンセリフ体」の「セリフ」とは?

「サンセリフ体」って聞いたことはありませんか? フォントの書籍でも時折見かける用語ですよね。これは、アルファベット書体の様式の種類を表しています。「サンセリフ体」の種類には、ヘルベチカ(Helvetica)やユニバース(Univers)、フーツラ(Futura)等があります。
「サンセリフ」は、もともとはフランス語の「Sans-serif」です。「Sans(サン)」はフランス語で「ない」を表します。「サンセリフ」で、「serif(セリフ)」が「ない」ということになります。なので、書体としては、セリフがない様式の種類ということになります。
ところでこの「serif(セリフ)」とは何でしょう。これこそエレメントの一種で、下の図にあるような出っ張った部分を指します。
「サンセリフ体」に対し、「セリフ」があるアルファベット書体の様式の種類は「セリフ体」と言います。「セリフ体」には「ガラモンド(ガラモンとも言う、Garamond)」や「キャスロン(Caslon)」等が該当します。この「セリフ体」と「サンセリフ体」を比べてみると、「セリフ」がどの部分かがはっきり判るかと思います。下の図をご覧ください。図で示している出っ張り部分は、「セリフ体」にはありますが、「サンセリフ体」にはありません。この出っ張り部分がエレメントの一種、「セリフ」というわけです。

「セリフ体」と「サンセリフ体」

このように、エレメントに関わる用語というのは、フォントデザインをしていると時折見かけることになりますので、主要なところだけでも覚えておいて損はありません。

「ステム」とは?

フォント作成ソフトの「Glyphs」には、「フォント情報」に「垂直ステム」「水平ステム」といった項目があります。
この「ステム(stem)」とは、下図で示すような縦方向に伸びる直線部分です。例えば「T」や「I」といったグリフの図案にみられるような縦方向の直線部分です。諸説あり、例えば「T」に見られるような横方向の直線部分を指す場合もあります。「Glyphs」では、縦方向に伸びる直線部分は「垂直ステム」、横方向に伸びる直線部分は「水平ステム」、そのような意味合いでそれらの用語が用いられています。
「ステム(stem)」も時折見かけるエレメントの名称なので、こちらも覚えておいて損はないと思います。

「エレメント」のいろいろ

「エレメント」の種類は、「セリフ」や「ステム」の他にもいろいろあります。「エレメント」で知らない名称が出てきたら、ちょっと参照してみてください。

「エレメント」のいろいろ

まとめ

  • 各グリフで共通のフォルムとなっている図案の各部分が「エレメント」、グリフの図案を成り立たせる
  • 「セリフ」は出っ張り部分で、「サンセリフ体」にはないエレメント
  • 「ステム」は「T」や「I」に見られる直線部分のエレメント

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
フォントを作るには下絵やアイデアスケッチは必要です。中には、頭の中に明確なイメージを描くことができて、下絵ナシでデザイン作業を始めてしまうベテランの方、下絵ナシの方が作業がしやすいという方もおられます。
とはいえ、慣れないうちは無理をしない方が良いでしょう。とりあえず、下絵を作成しスキャニング→Adobe Illustratorでトレースをしていく手法で、デザインするのがベターだと思います。
このサイトでは、Adobe IllustratorでトレースしたベクターデータをAI形式で保存し、フォント作成ソフトに取り込んで(それはGlyphsでもFontographerでも)、フォントデータを作る方法を説明してきました。デザインを決めて下絵を作成する方法も説明しましたが、下絵の様式は一つではありません。今回は、ちょっと悩みどころかもしれない、フォントの下絵についてのお話です。

 

フォントのデザインイメージと下絵

フォントの下絵の作り方は、「フォントの作り方(3)」「フォントの作り方(15)」で説明しました。
しかし、もしかすると、下絵を作成する段階で戸惑いが生じてしまってる方もおられるかもしれませんね。どのような手法で下絵を作るのかというのは悩みどころではあります。私の場合ですが、下描きした下絵とデザインしたいイメージとに乖離がある感じがして、どうにもしっくり来ない時があり、ちょっと悩んだことがあります。

 

フォントのイメージの様式に合わせた下描きの手法

いろいろ考え試行錯誤しましたが、フォントのイメージの方向性に合わせて下描きの手法を変えた方が良いようです。私の場合ではありますが、その方がイメージとに乖離が少なくなりました。
フォントの元になる文字を作成し、一式の様式となるタイプフェイス(書体)にするためには、文字の共通パーツとなるエレメントを組み合わせていくことになります。スタンダードなフォントの多くは、そのようなタイプフェイスによるデザインです。
一方で、エレメントの組み合わせに頼らない、手書き感を活かした「書き文字」というフォントのジャンルもあります。現在では「書き文字」ばかりを集めたフォントの書籍があったりするぐらいで、こちらも現在流通するフォントとしてはかなり種類があると言えそうです。上のエレメントを組み合わせてデザインするタイプフェイスが緻密であれば、こちらはストロークによる「味」を生かしていて直感的であると言えるでしょう。なお、「書き文字」についての歴史は古く古代に遡ることができますが、そのお話は、またの機会にしますね。

現在流通しているフォントのイメージの方向性を大別すると、
1. エレメントの組み合わせでデザインされた「緻密タイプ」
2. 手書き感を活かした書き文字等の「直感的タイプ」
この2つのタイプがあります。これら2つの様式に合わせ、下描きの手法を変えた方がイメージ通りになる場合もあるようです。

 

「緻密タイプ」は下描き用紙を使う

以前に紹介してますが、「緻密タイプ」は、碁盤の目がある下描き用紙に鉛筆等で描いて下絵を作成→それをスキャンしてトレースする、この手法でだいたいはカバーできるかと思います。
ちなみに、その際に用いる下描き用紙はこちら。DLして自由にお使いいただけます(なお、この下描き用紙をそのまま販売することは禁止します。念のため。)。

下描き用紙はこんな方眼紙です。

こんな感じで下描きをしていました。

 

「直感的タイプ」は下描き用紙を使わない

手書き感を生かした「直感的タイプ」のフォントですが、碁盤の目がある下描き用紙に鉛筆等で下描きをしてしまうと、どうにも整いすぎるというか、手書きの勢いや「味」が失われる場合があります。そんな場合は、下描き用紙を使う必要ありません。もっとラフに描くなど、落描き的に好きな紙に描いた文字を、そのままスキャンしてAdobe IllustratorのAIドキュメントにレイアウトしてトレースしていただいた方が、描いた線が生き生きしたタイプフェイスに仕上がります。

こちらは、ネタ帳に描いたラフ画をそのまま下絵にしています(私がデザインしたフォント「マカロ」の下絵です)。



こちらは、画用紙に描いたペン画を下絵にしています(私がデザインしたフォント「ほおずき」の下絵です)。

 

私の場合ですが…

私の場合、という前提はありますが、下描きの手法を変えることでイメージしたフォントにより近づけることができる、ということは言えそうです。
もし、下描きのことで悩んでる方がおられましたら、一度試してみても損はないと思いますよ!

 

まとめ

  • フォントのデザインの様式に合わせて下描きの手法を変えるとイメージに近くなる(個人差アリとは思います)
  • エレメントの組み合わせでデザインする「緻密タイプ」は下描き用紙を使う
  • 書き文字等の手書き感を活かした「直感的タイプ」は下描き用紙を使わない

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。「字詰め」は、グラフィックデザインにおいて重要な要素であるとお話してきました。単純化した形が三角形になる文字の周りは、アキが出やすいので要チェックということでしたね。
適切な字詰めのためにはコツが要るわけですが、その辺りについて、もう少し詳しくお話しておきます。

 

「適切な字詰め」とは?

前回に少し触れましたが、「適切な字詰め」とは、文字部分を全体的に見て、文字間のアキのバランスが整っている文字の配置です。アキが、どこかの部分だけ詰まって見えたり、逆に間が空いて見えたりしないよう、バランスが良い状態にまで調整して適度な間(ま)をとります。そのためには、文字を単純化して◯、△、□として捉えて調整してみようということでしたね。
「適切な字詰め」を覚えてしまえば、今度はあえてタイトル周りだけはキツキツに詰めてみたり逆にゆるゆるにしてみたり、そして本文は、通常の詰めにしておいたり、レイアウト全体で字詰にメリハリを効かせたタイポグラフィができるようになります。
ただ、その文字間のアキの「バランスが整った状態」がいまいち判らない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。でも心配はありません。日頃から「バランスが整った状態」の文字のレイアウトを見るようにしていれば、自然に判るようになります。

 

「バランスが整った字詰め」の参考資料

ロゴタイプやタイトル部分の字詰めについては、日常的に目に入るものは気にして見るようにしておきましょう。本屋さんに行って、本や雑誌に載っているロゴタイプやタイトル部分をチェックしてみるという手もありますね。ネットで探しても良いでしょう。
それから、以前もお話した基本の基本です。自分の足で歩くこと。ナイスな字詰めを求めて、リーフレットやフリーペーパーを収集したり写真をとったりしに、お出かけしてみましょう。
とにかく、いいな! と思ったロゴタイプは覚えておきましょう。ネタ帳にメモしておいて、後で眺めてみると、気がつくことがあったりするものですよ。
一方、本文の部分については、インターネットが始まってからの問題もちょっと抱えてます。ネットの記事の本文は、90年代末頃に比べると、随分きれいな字詰めが実現するようになりました。でも、私はぬるさを感じています。私ぐらいの世代は電算写植の文字を見て育ってしまったので、そうならざるを得ないのです。Webデザインにおける本文は、手動での詰めがない、プログラムだけの判断による字詰めとなります。職人の手による電算写植のきめ細やかさにはかなわないという部分があります。今や、ネット記事の本文は日頃から最も目にする本文となってるかもしれませんが、もっと美しい字詰めの本文があることは覚えておいた方が良いと思います。
電算写植は版下に使われました。デザイナーなどが版下を作る時に写植業者さんに発注し、文字部分だけを印画紙に打ってもらっていました。写植業者さんは文字を打つのを専門にする職人さんなので、字詰めも見事でした。1990年代半ばぐらいまでの雑誌やリーフレットには、本文も含めて文字部分が写植のものがありました。
古本屋さんなどからあの頃の美しい字詰めの文字の雑誌などを収集し、とりあえず美しい字詰めを覚えておきましょう。

 

漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすい

「適切な字詰め」、あとは見て覚えましょう。と言おうかとも思いましたが、ちょっと基本のところだけコツをお話しておきますね。
書体にもよりますが、漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすいです。なので、漢字が集まっている部分は少しアキを広くする、あるいは、仮名文字部分のアキを狭くする。そんな調整をするとバランスが良く見えます。

 

仮名文字の小文字の周りはアキが出やすい

ひらがな、カタカナといった、仮名文字の小文字の周りはアキが出やすいです。特に、小文字が2つ連続する時はアキが出やすいので要チェックです。

 

「す」+句読点

句読点の周りはアキが出やすいです。「す」の後に句点がある時(要するに「〜す。」)など、書体によっては気になるアキが出ます。句点を「す」に寄せた方がバランスが良く見えます。同様のことは、「う」「り」「ト」等があてはまります。この辺も要チェックですね。

 
字詰めしてみました

 

まとめ

  • 漢字は仮名文字より大きい傾向で詰まって見えやすい
  • 仮名文字の小文字の周りはアキが出やすい
  • 「す」「う」「り」「ト」等の後の句読点も要チェック

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。
グラフィックデザインにおいて、「字詰め」ができているものとそうでないものの見え方は、ずいぶん異なります。「字詰め」とは何かーーーこれは「文字詰め」とも言いますがーーーグラフィックの文字部分の文字と文字の間のアキを調整することを指します。GlyphsやFontographer等のフォント作成ソフトを使用したフォントデザインでも、カーニングやスペーシングの作業に関わってきます。「字詰め」は、グラフィックデザイン全般における重要な要素なので、基本はおさえておきましょう。

 

「字詰め」はデザインの重要要素

上に述べたとおりですが、文字と文字の間のアキを調整することを「字詰め」と言います。文字と文字の間のアキを調整し、バランス良く見えるようにするということです。どこかの部分だけ、詰まって見えたり、逆に間が空いて見えたりしないように文字を移動して調整します。
「字詰め」はていねいに「文字詰め」と言ったりもします。私の周りの同業の人々では「字詰め」と言っている方が多いような気がします。
「字詰め」は、グラフィックデザイン全般において重要な要素です。なぜなら、多くのグラフィックデザインの要素には文字が含まれるからです。文字に関わるデザインは、フォントやロゴのみならず、パッケージの商品名部分、エディトリアルではタイトルや見出しそして本文部分と、多岐に渡って見出すことができます。
このように、グラフィックデザインのあらゆる部分に文字が関わっているわけですが、「字詰め」をしっかり行うことでデザインがどんどん洗練されたものになります。

 

文字と文字のアキのバランスは、どのように調整する?

「文字と文字の間のアキが均等にバランス良く見えるよう、調整をする」という一言ですが、実はこの作業は奥が深いです。文字と文字の間のアキについて調度良く見えるバランスというのは、各個人によって異なります。また、デザイナーによっても好みが分かれる部分のようにも見受けられます。ヤング層はキツキツの「字詰め」を好む一方で、中高年齢層は詰めが緩いスカスカした「字詰め」を好む、という説もリアリティを持っています。「字詰め」のキツい・緩いには絶対的な解はありません。とはいえ、キツい・緩い、どちらの方向性が好みであっても、バランスの良い「字詰め」には基本的には共通項があります。まずは、そういった部分を知っておきましょう。そうしておけば、デザインの現場ではそれほど迷うことはないと思いますよ。

 

文字を○△□としてとらえる

文字を文字と思うからこそ戸惑ってしまうのかもしれませ。文字も要するに図形です。図形と図形の間のアキが、全体的な配列から見て均等になっていればバランス良く見えます。
文字をぼ〜っと見て見ましょう。ものの形は単純化すると○(丸)、△(三角)、□(四角)のどれかに還元されます。これらを調整して並べてアキに偏りが出ないようにすれば良いわけです。アキをキツくするにしろ緩くするにしろ、偏りがなければ全体として均等なアキに見えます。とにかくアキに偏りが出ないようにしましょう。

文字を単純化してこんな感じで調整します

 

△の周りはアキが出やすい

単純化すると三角になる文字の周りはアキが出やすいのでチェックポイントです。具体的には、「A」や「V」、「T」などが該当します。ロゴでも本文でも、他の文字に比べて「A」や「V」の周りのアキが目につく時があると思います。「気になるなあ」と思う時はアキを詰めてしまいましょう。全体に馴染み、気にならなくなればOKです。

 

長方形の周りもアキが出やすい

単純化すると縦長の四角形=長方形になる文字の周りもアキが出やすいのでチェックポイントです。具体的には、横組みのひらがな「り」などが該当します。こちらもアキが気になる場合は、詰めてバランスをとりましょう。
ただし、横組みの数字の「1」や「I」は、詰めすぎると他の文字に同化して見えるので注意が必要です。同化してしまうことにより、可読性が失われてしまうことにもなりかねません。周りの文字の詰まり具合に比べ、ちょっと空き気味でも大丈夫です。

 

まとめ

  • 文字と文字の間のアキを調整することを「字詰め」と言う
  • 文字を○△□としてとらえると「字詰め」が行いやすい
  • △や長方形の周りはアキが出やすい

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBES です。
前回の続きです。フォント関連のWebサイトや書籍で、フォントフォーマットに関してもよく目にする用語ってありませんか? 中でも、「OpenType Font」と「TrueType Font」は、よく目にしませんか?

 

フォントのよく見かける形式

DTPに用いるフォントには、そのフォーマットに種類があります。「OpenType Font」、「TrueType Font」などがそうです。フォントフォーマット(=フォント形式)に種類があるなど、なぜそんな面倒なことに…! とお思いの方もいるかも知れませんね。しかし、以前に比べれば、これでも種類が絞られて来た状態なのですよ…。
歴史を遡れば、フォントフォーマットには現在よりももっと種類があり、フォントデータの成り立ちが複雑でした。1つのフォントファイルに対し、セットでインストールが必要なスクリーン表示用の「スクリーンフォント」が必要だったり…。現在と比べれば、PCのHDには、フォントフォルダやファイルが複雑に乱立しているような状態でした。使いにくいという面もあり、AppleやAdobe等が、よりユーザビリティの高いフォントフォーマットを考案してきました。
現在主流なのは、「OpenType Font」、「TrueType Font」、この2つと言っていいでしょう。フォントフォーマットはだいぶん絞られて来たようです。とはいえまだ、「CID」というフォーマットも流通していて、デザインの実務の現場では見かけることがあります。しかし、「CID Font」は、モリサワ等のフォントベンダーが「OpenType Font」に置き換えて行っている流れがあります。したがって、DTPやDTPを念頭にフォントデザインをするなら、「OpenType Font」、「TrueType Font」を覚えておけば、とりあえずは充分だと思います。

 

「OpenType Font」とは?

「OpenType Font」は、DTPに用いるフォントでは現在主流になっているフォントフォーマットです。モリサワ等は「CID」(「NewCID」を含む)の後継に、「OpenType」を採用しています。「OpenType Font」は、MacでもWindowsでも使用が可能なクロスプラットフォームとなっています。今では当たり前のようになっていますが、「OpenType」ができる以前は、同一のフォントデータをMacにもWindowsにもインストールして使用できるわけではありませんでした。また、「OpenType Font」は、1つのフォントにつき1つのフォントファイルという仕様になっています。これももはや当たり前ですが、古いフォントフォーマットでは、1つのフォントにつき、セットでいくつかのフォントファイル(たとえばスクリーンフォントのような)のインストールを必要とする種類もありました。かつてを思えば、フォントは扱いやすくなったものです。

 

「TrueType Font」とは?

「TrueType Font」は、MacでもWindowsでも使用され、フォントの黎明期からある最も親しまれて来たフォントフォーマットの1つです。MacがOS Xになってからは、一応は、Windows用の「TrueType Font」もMac上で動かすことは可能になりました。とはいえ、ライセンス面の問題などがあるので、現実的には各フォントごと確認が必要ですし、あまり古いWindows用の「TrueType Font」なら、OS XであってもMac上では動かない可能性がゼロとは言えません。
「OpenType Font」には、技術的に「TrueType Font」をベースにしている種類も含まれます。「TrueType Font」は将来的には、「TrueType Font」の発展型である「OpenType Font」に置き換わって行くかも知れません。ただ現実的には、今のところは「TrueType Font」もまだまだ現役といった印象です。「OpenType Font」が流通するより以前に入手した「TrueType Font」が、OS Xでもまだ普通に使える場合もあります。
実際、私もタイプフェイス的に気に入って使用している古い「TrueType Font」があります。気に入ったフォントは簡単に捨てられないですものね。使える限りは使います。いや、使えなくなると、それはそれで困りものです。

 

アウトライン化は?

「OpenType Font」も「TrueType Font」も、多くはアウトライン化は可能です。DTPで実際に印刷会社さんに入稿する時は、フォントについてはアウトライン化を勧められることもしばしばあるので、印刷会社さんごとに要確認です。

 

まとめ

  • 現在のフォントフォーマットの主流は「OpenType Font」と「TrueType Font」
  • 「OpenType Font」はMacでもWindowsでも使用が可能
  • 「TrueType Font」はMacでもWindowsでも黎明期から使用されてきた

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBES です。
フォント関連のWebサイトや書籍で、よく目にする用語ってありませんか?
そうした用語についてちょっと知っておくと、フォントを購入する時はもちろんのこと、フォントデザインの作業の時にも戸惑わないと思いますよ。
知ってると便利なフォント関連用語の中から、今日は、「バイト」という用語についてお話します。
 

「バイト」とは?

フォント関連のWebサイトや書籍で、「バイト」というワードはよく使用されていますよね。例えば、「1バイトフォント」「2バイトフォント」といった具合に。
「バイト」とは、元々コンピューター用語で情報量を示す単位の一つです。フォントの成り立ちによる情報量の違いで、「1バイトフォント」「2バイトフォント」と呼ばれていたりします。
 

「1バイトフォント」と「2バイトフォント」

欧文フォントと和文フォントでは、1フォント(=書体)が表すことができるグリフの総数に違いがあります。そのように、1フォントが持つことができる情報量の差異から区別して、一般的には、アルファベットを主体にした欧文フォントが「1バイトフォント」、漢字を含む和文フォントが「2バイトフォント」と呼ばれる場合があります。
コンピュータの情報は2進数を用いて表わされます。情報量1バイトで表すことが可能な2進法の組み合わせは256通りです。フォントの設計に置き換えると、1フォントが表すことができるグリフ数は、256個までということになります。「1バイトフォント」とは、このような、1バイトで256個までのグリフ数を表し得るフォントという意味になります。
欧文フォントは、アルファベット、約物、数字を合わせたグリフ数であっても、256個あれば充分に対応できます。それに対し和文フォントは、漢字、仮名文字を合わせただけでも、256個ではとうてい対応できません。なので、256個以上のグリフ数を表すためには、2バイトフォントとして作成せざるを得ないというわけですね。
 

かな文字の1バイトフォントは?

ひらがなやカタカナだけの和文フォントには、1バイトフォントがあります。漢字を含まない仮名文字フォントならば、たとえ約物や数字をあわせたとしても、1フォントが持つことが可能なグリフ数である256個に至らないので、1バイトフォントとして設計することが可能です。1バイト形式の仮名文字の和文フォントなら、皆さんもよく目にしているのではないでしょうか。
PCのキーボードのキー1つ1つには、ひらがなの表記もあります。これはかな入力の時に役立てられますが、1バイト仮名文字では、このテンキーのひらがなを頼りに設計されているフォントも多いと思います。1バイトの欧文フォントは半角英字で入力・表示しますが、1バイトの仮名文字フォントはこのしくみを利用して設計されている例もあります。
例えば、小文字の「a」はひらがなの「ち」になっているので、小文字の「a」のグリフにひらがなやカタカナの「ち(チ)」を割り当て、続いて小文字「s」には「と(ト)」、小文字「z」には「つ(ツ)」といった具合に割り当てていけば、キーボードに半角英字で入力すると、「a」は「ち(チ)」、「s」は「と(ト)」、「z」には「つ(ツ)」を表示することができるわけです。

 

Macのキーボード。仮名文字も記されていますね

 

このように欧文のグリフに仮名文字を割り当てれば、1バイトでも仮名文字全体をカバーしたフォントを作ることが可能です。
実際このような設計で、1バイトの仮名文字フォントが広く普及したようです。現在入手できるフリーフォントや、「フォントパビリオン」のような初期のフォント集にも見られる設計ですね。おかげで、現在はいろいろな仮名文字を楽しめるようになっていますが、先人の知恵の賜物でもありますね。

 

フォント集「フォントパビリオン」

 

まとめ

  • 「バイト」とは、コンピューター用語で情報量を示す単位の一つ
  • 「1バイトフォント」とは1バイトで256個までのグリフ数を表し得るフォント
  • 通常、欧文フォントが「1バイトフォント」で、漢字を含む和文フォントが「2バイトフォント」

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBES です。フォントデザインの基本がギュッとつまったツールとして、私はGlyphs Miniを推します。そんなお話は既にしていますね。Glyphs Miniは、他のソフトに共通する機能を備えているので、これからフォントデザインをはじめようという方にはオススメですよと、お伝えして来ました。何より、フォント作成ソフトとしては安価ですしね。そうした点からもオススメというわけです。
でも、そろそろGlyphsを使ってみたいという方もいらっしゃるでしょう。今日はそういった方に向けたお話です。

 

Glyphs Miniとは?

少しおさらいしておきますね。Glyphs Miniとは、一言で言うと、Glyphsの廉価版のフォント作成ソフトです。Glyphsの機能を簡略化した製品ではありますが、AdobeIllustratorで作成したAIデータを取り入れてフォントデータを作成することができる仕様は共通しています。ちなみにFontographerも、この仕様は共通です。
Glyphs MiniはGlyphsの廉価版ながら、1バイトのローマ字フォントを作成するには充分な機能を備えています。私の経験的には、アイコンやイラストフォントなら、機能が少ないGlyphs Miniの方がかえって使いやすいという印象です。でも、機能が少ない分、GlyphsにできてGlyphs Miniにできないことがあったりします。なので、状況に合わせて、Glyphsを優先して使用することもあります。

 

GlyphsとGlyphs Miniの違い

上に述べたように、Glyphs Miniの方がGlyphsよりも機能が少ないです。なので、仕様が違う点があります。グリフを追加するツール部分と「フォント情報」の部分は、大きな仕様の違いがあるので見てみましょう。

 
[グリフを追加するツール部分]

Glyphsの「左メニュー」→「文字体系」→「和文」の部分

 

Glyphs Miniの「メニューバー」→「ウィンドウ」→「グリフ情報」の部分

 
見比べて解るように、左メニューが見た目にも違いますね。和文のグリフの追加は、Glyphs Miniでは、「メニューバー」→「ウィンドウ」→「グリフ情報」から選択して行う仕様ですが、Glyphsでは「左メニュー」→「文字体系」→「和文」から、追加することも可能です。漢字については、「常用漢字」「JIS第1水準」「JIS第2水準」と区分けがされていて(三角の所をクリックして開くと項目が出て来ます)、そこからまとめてグリフを追加することができます。「かな」についても同じように区分けがされているので、そこからまとめて追加が可能です。その点、Glyphs Miniにはそういった和文の区分けはなく、「グリフ情報」で、unicode順に並んだグリフから選択し追加しなければなりません。
「常用漢字」のグリフを追加したい時に作業をしやすいのは、グループ分けしているGlyphsの方でしょう。和文のグリフの追加は、Glyphsの方がスムースそうですね。

 
[「メニューバー」→「ファイル」→「フォント情報」の部分]

Glyphsの「メニューバー」→「ファイル」→「フォント情報」の部分

 

Glyphs Miniの「メニューバー」→「ファイル」→「フォント情報」の部分

 
見た目でもわかりますが、「フォント情報」は、Glyphsに比べGlyphs Miniの方が記入事項が少ないですね。Glyphs Miniが、「info」に記入事項があるだけなのに対し、
Glyphsは「フォント」、「マスター」、「インスタンス」…、と続き、すべてのメニュー項目に記入事項があります。
それだけ、Glyphsの方が細かい設定が必要ということですが、ここに和文を縦書きにできる設定が含まれています。この設定、Glyphs Miniにはありません。

 

Glyphsの利点

GlyphsとGlyphs Miniですが、見た目も使い方も、両者は確かに似ているし共通項もあります。でもGlyphs Miniは廉価版というだけあって、機能が簡略化されている部分があります。なので、GlyphsにできてGlyphs Miniにできないことが当然出てきます。GlyphsにはGlyphs Miniにはない利点があるということです。

簡潔に言うと、
・Glyphsの方が和文フォントのグリフの追加がしやすい
・Glyphsは縦書きができる和文フォントが作成できる

もちろん、細かい点ではもっとGlyphsの利点があげられると思いますが、まずはそこだけでも覚えておきましょう。

 

まとめ

  • Glyphs MiniはGlyphsの廉価版で、Glyphsの機能を簡略化した製品
  • Glyphsの方が和文フォントのグリフの追加がしやすい
  • Glyphsは縦書きができる和文フォントを作成できる

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBES です。今日は、入稿データ作成時のチェックポイントについてのお話の続きです。
前回は、入稿データを作成する際には、ネットプリントの業者さんの情報をWebサイトでチェックしておけば、新技術から取り残されることもありませんよ、というようなお話をしました。
今日は、その続きで、では、入稿データ作成時に、具体的にどういったポイントをチェックするべきか、というお話をしようと思います。

 

5つのチェックポイント

入稿データ作成時のチェックポイントは、細かく挙げれば、色々と出てきてしまいます。確かにそうなのですが、まずそれより先に、こればかりは外せないというチェックポイントがあります。

そのチェックポイントとは
・使用ソフト
・使用ソフトのバージョン
・仕上がりサイズ
・色指定
・レイアウトデータのリンク画像

これらの5点です。
これらのチェックポイントは、DTP黎明期から現在に至るまで変わりませんね。
ちょっと説明しておきますよ。

 
[使用ソフト] 
これは、これから入稿データするというデータを、どの種類のデザインソフトを使って作成したのか、ということです。
入稿先の印刷業者さんが持っているソフトでなければ、そこでデータが開くのは困難か不可能か、ということになります。なので、印刷業者さんが持っているデザインソフトで入稿データを作成します。ほとんどの場合、印刷業者さんが入稿に対応可能なデザインソフトを指定しています。デザインソフトであれば主に、AdobeIllustrator、AdobePhotoshop、AdobeInDesign、といったところでしょう。他には、Quark Xpressといったところでしょうか。

 
[使用ソフトのバージョン]
古すぎるバージョンだと、印刷業者さんがもう対応していないということがあります。逆に新しすぎてもNGという場合もあります。この辺についても、印刷業者さんは対応可能なバージョンを指定しています。
Adobeのソフトなら、今であればさすがにクラシック環境に対応したバージョン、例えばAdobeIllustratorならバージョン8.0に対応している業者さんは珍しいでしょう。今の主流は、だいたいCSかCCかというところです。
バージョンによってソフトのスペックは異なるので、できることできないことが変わってくるということがあります。対応していないバージョンでの入稿はエラーなどトラブルの元になるので、印刷業者さんが対応できるバージョンを選び、入稿の際はそのバージョンを印刷業者さんにしっかりとお伝えしましょう。

 
[仕上がりサイズ]
「仕上がりサイズ」は、紙ものの印刷物であれば、「裁ち落としサイズ」と考えて良いです。入稿データには、サイズについて、A4ならA4、具体的に「W297×H210(mm)」と記しておくこともあります(ちなみにこの場合は横位置ですね)。
ネットプリントの業者さんのWebサイトにはだいたいテンプレートがあり、サイズの記述までされています。テンプレートを利用せず入稿データを作成する際は、サイズをしっかり記述しておきましょう。

 
[色指定]
印刷に用いるインクの色の指定です。「印刷」といったら、インクです。色指定は必須ですね。DTP黎明期どころか、DTPが始まる以前から今に至るまで、それは変わりません。
オフセット印刷で4版用いてカラーにするなら、入稿データには、カラーについて、「オフセットCMYK」などと記しておきます。ブラックで単色刷りにするなら「Black」、特色が入るなら「Pantone - 000 c」などと、色の番号を表記します。色玉も一緒につけておきましょう。
ネットプリントの業者さんのテンプレートなら、デフォルトで色指定が表記されている場合もあります。

 
[レイアウトデータのリンク画像]
レイアウトをAdobeIllustratorで行うとしましょう。デザインによっては、このレイアウトに写真を配置する例もあります。
この写真は、「配置画像」として扱われ、データの保存形式は(今時なら)「psd」で、カラーは「CMYK」の状態のはずです。なお、配置画像は「張り込みデータ」などと呼ばれることもあります。
こうした「配置画像」を「リンク」の設定にするなら、リンク元となっている画像も一緒に入稿することになります。入稿時には、印刷業者さんが混乱しないよう、リンク画像がどれか、「◯◯◯.psd」と「×××.psd」と(がリンク画像です。)といった具合に、こちらも伝えておきましょう。必ずしも、それを求めない業者さんもありますが、入稿時に「備考欄」か何かに記入しておいた方が無難といえましょう。

 
私の(中の人の)名刺の入稿データ。ネットプリント業者さんのテンプレートを利用しています。デザインはオリジナルで行いましたが、トンボや注意書きがあらかじめ記述されている部分はそのまま「イキ」に。

 

まとめ

データ入稿時のチェックポイントは…

  • 使用ソフト
  • 使用ソフトのバージョン
  • 仕上がりサイズ
  • 色指定
  • レイアウトデータのリンク画像

では、また!

こんにちは。ANGEL VIBESです。タイポグラフィの基本は、「大・中・小」の塊・文字の大きさ・そのレイアウト、にあります。だいたいそんな感じです。それは、前回までの説明で明かしたとおりです。こうした「大・中・小」を意識すれば、タイポグラフィは自ずといい感じになっていくと思います。
他に、タイポグラフィの基本について言っておこうと思うのは、文字のレイアウトには基本のパターンがあるということです。レイアウトのパターンは、基本を覚えれば応用が効くので、とりあえず覚えてしまうのもアリですね。それに、レイアウトを考えすぎて頭の中がカオスになってくることもあるので、そんな時は基本を見直すことがイメージの整理に役立ちます。
といった事情もあるので、今日は、基本のレイアウトはどうやって覚えるの? というお話をしておきます。

 

タイポグラフィには基本のレイアウトがある

基本のレイアウトを覚えるにあたり、ちょっと解説しておきますね。
タイポグラフィには、ジャンルによって定番のレイアウトがあります。カタログならこんな感じとか、書籍の表紙なら、雑誌の表紙なら、・・・と、定番のレイアウトがあります。なぜ、そんな基本形があるかといえば、そのジャンルの媒体が持つ機能に則ってタイポグラフィがなされているからです。
コンビニの雑誌の棚を見てみてください。雑誌の多くは雑誌のタイトルが上部に位置していませんか? これが基本形だったりするわけですが、こういったレイアウトにしているのは何故だと思います? これは雑誌の棚の形状に合わせていて、タイトルが上部にあれば、後ろの段にあってもタイトルだけは見えるからです。雑誌の表紙は「コンビニの雑誌棚でもタイトルが見える」という命題に応えた機能を付与するレイアウトとなっています。このように、「機能」がタイポグラフィの基本形を形作っている面もあるのです。
カタログなども、定番の基本形がありますね。上部にタイトルがあって、その下にマスがずらりと並んで、そこに商品とその説明がついているような。商品を探す時に、見やすいということです。
もし、デザインするジャンルが決まっているなら、そのジャンルの定番のレイアウトを調べてみてから、デザインを進めるという手段もあります。デザインを考えているうちに、なんだか頭の中が混乱してきてしまった・・・などという方も、いったん定番のデザインを調べてみる・思い出してみる、という作業でイメージが整理されてくるでしょう。

 

レイアウトの基本形を調べてみる

自分がデザインするジャンルの基本形のレイアウトを調べるにあたり、まず、デザインするジャンルの資料を集めましょう。「タイポグラフィの基本(1)」で、資料集めに出かけましたね。同じように、持ち帰っても良いリーフレットやカタログで、参考になるデザインがあれば持ち帰ってしまいましょう。持ち帰れない書籍等は、インターネットで画像検索してみましょう。ピンタレストの活用も良いでしょう。
その他、図書館でデザイン年刊や「P・I・E BOOKS」あたりの作品集を見るという手段もあります。資金に余裕があれば何冊かの作品集を購入するのもおススメします。良い作品集は一生もので、私も数十年前に購入した資料集は、必要に迫られて定期的に見返しています。「P・I・E BOOKS」はセンスが良くておススメです。

「P・I・E BOOKS」の作品集「corporate profile graphics」の中ページ。
私が所持する内の一冊。

資料を眺めているうちに、デザインのジャンルによって、だいたいのデザインフォーマットがあることに気づきはじめると思います。デザインのフォーマット=テンプレートと考えても差し支えないでしょう。これがジャンルによるタイポグラフィの基本形です。この基本形を覚えておけば、何かと役に立つ機会があろうかと思います。

 

レイアウトをサムネイルに書き出してみましょう

そういったタイポグラフィの基本形が見つけられたら、デザインのフォーマットとして覚えてしまいましょう。
覚え方はこんな感じで。手書きで構いませんので、サムネイルとして書き出してメモします。ネタ帳に書いておけばOKです。デザインする時にそのメモを見返せば、フォーマットを思い出せますね?
インターネットの検索結果に並ぶ小さな画像も「サムネイル」と言いますが、「サム」は「親指」、「ネイル」は「爪」で、デザインを簡潔に表した小さなラフ・スケッチのことです。デザインのフォーマットを覚えるなら、いっそ細部を切り落として単純化したサムネイルをメモしていけば、頭に入って行きやすいです。自分で解れば良い程度のラフでいいので、メモの習慣をつけましょう。
「手書き」とは言いましたが、別にイラレで書いても構わないですからね。要するに、情報を単純化し、フォーマットとして覚えておくことが重要なんです。

サムネイルの例。だいたい解ればOK

ちなみに上のサムネイルは「ベルギー奇想の系譜展」のチケットです

「ベルギー奇想の系譜」使用済みチケット

タイポグラフィにはジャンル別に基本のフォーマットがあるという話をしてきたわけですが、ただ、その基本形を厳密に守らなければならない、ということでもないですので。あまりそこは考えすぎなくて大丈夫です。時と場合を見計らうことができるようになれば、アレンジして、基本形を崩していったって良いんですよ。

 

まとめ

・タイポグラフィにはジャンル別に定番のフォーマットがある
・基本のタイポグラフィを覚えるためには、まずデザインするジャンルの資料を集める
・そして、レイアウトをサムネイルとして書き出しておく

ではまた!