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​色の基本(1)〜カラーモード「CMYK」と「RGB」〜

こんにちは。ANGEL VIBESです。デザイン作業をしていると、「CMYK」と「RGB」って見かけませんか? これはよく使われるカラーモードなのですが、Macでデザインソフトを扱うなら必ず触れることになります。カラーモードについては、とりあえず「CMYK」と「RGB」だけは覚えておきましょう。

 

インクなら「CMYK 」光なら「RGB」

Macを使ってデジタルでデザインをする時、カラーモードが設定されていたりあるいは設定しなければならなかったり、作業の過程で「CMYK」と「RGB」に触れる機会はあると思います。そして、「CMYK」と「RGB」のどちらかを選択し設定しなければならなくなることもしばしばあるでしょう。AdobeIllustratorでもAdobePhotoshopでもそうですね。
「CMYK」と「RGB」どちらを選択するかは、デザインを最終的にどういった媒体に落とし込むかによって決まります。インクによって印刷される媒体なら「CMYK」、雑誌やポスターは基本的にこちらです。光によって画像や映像が映し出される媒体なら「RGB」、パソコンの液晶モニタなどの媒体なら「RGB」となります。コンテンツとしてはWeb系が「RGB」です。
このように、インクなら「CMYK 」光なら「RGB」となるわけですが、このようなカラーモードの選択となる訳は、印刷媒体とモニタ系の媒体の色分解の違いによります。

 

色分解とは?

では色分解とは何でしょうか。それは大まかに言うと、あるカラー画像を色成分に分解することです。
カラー印刷は原色の掛け合わせによって像を再現するシステムです。実際の印刷のプロセスでは、画像は原色が何%ずつ掛け合わされているか、比率に置き換えられます。例えば、「C=○○%、M=○○%、Y=○○%、K=○○%」というように。このような色分解がされ、そして、その比率に応じた原色ごとの版が作られます。
ポスターや雑誌でも用いられるポピュラーな印刷方法「オフセット印刷」では、そのような原色の色版の掛け合わせによって画像の再現がされます。「オフセット印刷」での原色は、C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエロー、K=黒(デザイン業界では「スミ」とも呼ばれる)、の4版です。入稿されたデータはCMYKの各原色に分解されて各版が作られ、その版を元に印刷が行われます。
一方、モニタで見ることを前提としたWebに用いる画像は、R=レッド、G=グリーン、B=ブルー、の原色による色分解となります。
このように、色分解の原色は、インクなら「CMYK」、光なら「RGB」となります。ではなぜ印刷媒体とモニタ媒体とで原色が異なるのでしょうか? それは、「CMYK」の色分解が「加色混合法」「減色混合法」を、「RGB」の色分解が「減色混合法」「加色混合法」を、それぞれ元にしていることによります。

 

「加色混合法」と「減色混合法」

「加色混合法」と「減色混合法」は色彩を再現する方法です。「加色混合法」と「減色混合法」とでは、それぞれの原色が異なっていて、「加色混合法」「減色混合法」の色の三原色は、シアン、マゼンタ、イエロー、「減色混合法」「加色混合法」の光の三原色は、レッド、グリーン、ブルーとなっています。
「加色混合法」「減色混合法」では、原色を掛け合わせるごとに暗い色になっていき、原色を同比率で掛け合わせると黒になります。一方、「減色混合法」「加色混合法」では、原色を掛け合わせるごとに明るい色になっていき、原色を同比率で掛け合わせると白になります。これが「加色混合法」と「減色混合法」の違いです。
 

加色混合法減色混合法の混色

 

減色混合法加色混合法の混色

 
上の図のように、「加色混合法」「減色混合法」では、原色を掛け合わせていくと黒になり、「減色混合法」「加色混合法」では、原色を掛け合わせていくと白になります。
現代では、色を再現する技術には、各媒体でこのような「加色混合法」と「減色混合法」の原理が取り入れられているわけです。

 

印刷の「黒」

C=シアン、M=マゼンタ、Y=イエローを混色して黒い色が作れるのなら、「オフセット印刷」では黒=Kのインクは必要ないのでは? という疑問も出てくるかもしれませんね。
実際のところ、3つの版を高い比率で掛け合わせると、印刷物が乾きにくいという問題があります。それから版ズレへの対処も考えなければなりません。なので、黒の版があった方が印刷の行程がスムースだという面はあります。また、黒のインク1版を使う方が、シアン、マゼンタ、イエローの3版を使って黒を再現するよりも経済的であったりします。そんな諸問題があるので、「オフセット印刷」は、黒=Kインクも他の3色に加えて、1つの原色とするシステムとなっています。

 

まとめ

・デザインソフトではカラーモード「CMYK」「RGB」をよく使う
・色分解とは、あるカラー画像を色成分に分解すること
・「CMYK」の色分解は「加色混合法」「減色混合法」を元にしている
・「RGB」の色分解は「減色混合法」「加色混合法」を元にしている

ではまた!

※2018年6月15日修正:「加色混合法」と「減色混合法」をすべて逆さまに説明していたため修正いたしました。
正しくは、「CMYK」が「減色混合法」、「RGB」が「加色混合法」でした。大変失礼いたしました。

2 thoughts on “​色の基本(1)〜カラーモード「CMYK」と「RGB」〜

  1. super400

    記事を拝見しましたが、加色混合と減色混合の説明が不適切に思います。
    正しくは、
    加色混合はRGB
    減色混合はCMYK
    ではないでしょうか?

    返信
    1. fontxdesign

      ご覧いただき、ありがとうございます。
      ご指摘のとおり、正しくは、「CMYK」が「減色混合法」、「RGB」が「加色混合法」でした。大変失礼いたしました。
      本日、修正いたしました。

      返信

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